CampⅦ

1920s Mt.Everest Expedition

1924.06.11

 キャンプⅢ・Ⅳからの撤退。

 

【午前】

 キャンプⅣのオデルとハザード、シェルパのニマとミンマは、テントや装備を全て残したままキャンプⅣを去る。彼らが持って下りたのは、行方不明になったマロリーとサンディの所持品だけだった。

 陽向の気温は31℃もあり、雲は薄く、上空で強い風が吹いており、エヴェレストの稜線からは雪煙が上がっていた。

 

 彼らがキャンプⅣから下っている頃、キャンプⅢ撤収の命令を受けたシェビアがポーター28名を連れて到着している。(ノートンからはキャンプⅢからの即時撤退命令が出されていた。)

 

 ノートン・ジェフリー・ノエルは昨日のうちにキャンプⅢから去っており、医師ヒングストンがキャンプⅣから下りてきた四人を待っていた。医師である彼は早く全員を山から下ろしたがっており、全員かなり体重が落ちていること、もう一度挑戦するどころかこれ以上ここに留まる元気もないこと、どこか緑のある場所で健康を回復する必要があることなどを書いている。

 

【13時】

 必要最低限のものだけを持って、一行が東ロンブク氷河を下り始める。

 この日オデルたちはキャンプⅡに泊まる。